■20100524(月)
輪廻転生
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| 子ブタちゃんと子ネコちゃんはおうちがおとなりどうし。
だからとってもなかよし。
きょうもいつもあそんでいるこうえんへふたりなかよくおでかけしました。
「子ブタちゃんはやくいこうよー!」
子ネコちゃんはかけあしでどうろをわたりました。
「あ!あぶないよ!おうだんほどうはみぎみてひだりみてわたろうねっ!」
子ブタちゃんはいつもママにいわれているように子ネコちゃんにいいました。
「ふーんだ!ぼくそんなことしらないもんっ!」
子ネコちゃんはさきにこうえんにいってしまいました。
「ふうふう、子ネコちゃん、もうおやまをつくったの?」
子ブタちゃんがだらだらとあぶらあせをかきながらこうえんにつくと、子ネコちゃんはとっくにおすなであそんでいました。
「だって子ブタちゃんおそいんだもーんっ!」
あくる日、やっぱりなかよくこうえんにむかう二人。
子ネコちゃんはきのうと同じようにかけあしでおうだんほどうをわたります。
子ブタちゃんもおくれてしまうのがいやで、右も左も見ずに、あわてて走りだしました。
その時です!
キキーッ!
車は子ブタちゃんにぶつかるすんぜんで止まりました。
「あわわわわっ!あぶなかったぁっ‥」
子ブタちゃんはびっくりしておしっこをもらしてしまいました。
「あー!子ブタちゃんきったねー!あははははー!」
子ネコちゃんは大声でそう言うと、笑いながら公園に行ってしまいました。
子ブタちゃんは泣きながらおうちに帰り、ママに、車にひかれそうになったこと、おしっこをもらしてしまったことを話しました。
「子ブタちゃん、ママが言ったことを守らないからこういうことになるのよ、これからはママの言ったようにするのよ、いい?」
「はーい!」
次の日も子豚ちゃんと子猫ちゃんは二人仲良く公園にでかけました。
「ぼく先に行ってるよー!」
子猫ちゃんはいつものように右も左も見ないでかけだしました。
その時です!
キキーッ!
ドン!
なんてことでしょう、子猫ちゃんは車に轢かれてしまいました。
「あわわわわ!たいへんだ!子猫ちゃんがぺっちゃんこになっちゃったよー!」
するとどこからともなくカラスの群れがやってきました。
「おぉ!これはこれはおいしそうな猫ピッツァじゃないか。みんなで仲良く食べてしまおう!」
一羽のカラスがそう言うと、あっというまに子猫ちゃんはカラスに食べられてしまいました。
その夜。
子豚ちゃんは今日の出来事をママに話しました。
「まあ‥かわいそうな子猫ちゃん。子豚ちゃんもカラスに食べられないようにこれからも注意して道路を歩くのよ、そして子猫ちゃんのような子がいたらちゃんと注意してあげなさい、いい?」
「はーい!」
それから子豚ちゃんはいつもより注意深く道路を歩くようになりました。
そして友達の子犬ちゃんや子猿ちゃんが確認もしないで道路を渡る時は、げんこつまでして注意するようにしました。
それから何年か経ち、子供だった子豚ちゃんも立派な大人になりました。
そして大好きなメスブタと結婚をすると、かわいいかわいいとってもかわいい赤ちゃん豚が産まれました。
パパになった子豚ちゃんは、まだ言葉も理解できない産まれたばかりの赤ん坊に、これからの人生におけるもっとも大事なお話しをしました。
「いいかい子豚ちゃん、道路を渡る時はちゃんと右見て左見てもう一回右を見てから渡るんだよ、そうしないと車に轢かれてぺっちゃんこになってまるでピッツァのようになってこわーいカラスにタバスコもかけずに食べられてしまうからね、ちゃ〜んとパパの言うことを聞くんだよ、いい?」
するとつやつやして脂ののったかわいいかわいいとってもかわいい赤ん坊の子豚ちゃんはこう返事をしました。
「うん、わかったニャー!」 | | |