Dr.yamada's Column
■20050529(日)  ビールフェステバル
mb_0529231001.jpg 176×144 7Kおれはビールが好きだ。
今日はサッポロビールフェステバールに行ってビールをたくさん飲んだ。
工場見学をすると年代別にポスターが並んでいてその中の一枚がおれの足を止めた。
おれが十代の頃勤めていた土建屋のおやじがよく言っていた言葉、
「男は黙ってサッポロビール」
おれがぺちゃくちゃうるさいと渋い顔しておれに言った言葉、
「男は黙ってサッポロビール」
おれがきょとんとするとおやじは言った、
「おまえの歳じゃ知らねえか‥」
今日このポスターを見てついにその謎が解けた。
これか‥!
「男は黙ってサッポロビール」
思い返せばあのおやじの渋い顔はこのポスターそっくりだ!あのおっさんまだ生きてんのかな‥十代の頃の懐かしい記憶がおれの頭によみがえる。
それはちょっぴりほろ苦い思い出だった。
ビール飲んでただけに‥。

■20050526(木)  東京ミニツアー
mb_0526192237.jpg 176×144 12Kベイビーのおかげでひどい目に合ったおれの瞳はその後順調に回復ししばらくはうさぎのお目目のごとく真っ赤に充血していた瞳も今は晴天の青空のごとくとても澄みきっていてこれならデートに行っても恥ずかしくないやってそんなことはどうでもいいからライヴの話しに移りましょう。
おれたちは先週の5/21〜5/23に二泊三日でライヴをしに東京へ出かけた。
21は屋根裏、23は二万Vで真ん中の22は残念ながらライヴはできずに仕方がないから東京の街をぶらぶらした。
ぶらついたのは原宿周辺、週末のせいか若者がぞろぞろぞろぞろびっくりするぐらいいっぱい居てその中にちらほらとパンダみたいなお化粧をしたティーンズやふりふりのメイドファッションと言うかコスプレと言うかそんな格好をしたガールたちが街を闊歩していていったいどこへ行くのか聞いてみたいもんだと思ったけれどおれたちも別にただただぶらぶらしているだけなわけでたぶんきっとそれはこれと同じことなんだろうってまた話しがそれてきたな、話しを元に戻しましょう。
まずは屋根裏での話しから‥と、屋根裏と二万Vを分けて書こうと思ったけど感想はどっちも似たようなものだから二つまとめた感想にすることにした。
屋根裏も二万もアウェイだからアウェイマニアなおれたちにはたまらない刺激でそのうえ東京では名の売れたライヴハウスとあってこれまたすごい刺激なわけでそしたらちょっとしびれすぎてとても満足のいくステージじゃなかったかなと思うところに大きな反省点が伺えこれは次のステップアップのための大きな糧になるようによくよくよーく噛み締めなければいけないことだとおれは思った。
この二泊三日のミニツアーではほんとにいろいろなことが学べ楽しかったことや悲しかったこととか書きたいことはたくさんあるけどそれは今後の日記で小出しにしていくことにして今回のライヴ日記はこれでおしまい。

■20050516(月)  危険なベイビー
mb_0516193540.jpg 176×144 4Kおだいじにしてくださいませ〜。
治療を終えたおれはばか丁寧にお辞儀をするナースに一礼するとクリニックを後にした。
それは二日前の出来事だった。
通称ベイビーと呼ばれるグラインダーを手にしたおれは現場で鉄パイプを切断していた。オレンジ色の火花を撒き散らしながらベイビーの刃が鉄パイプに食い込んでいく。
火花はおれの顔とは逆方向へ飛ぶようにベイビーを操作しなくてはいけないのだがうまくいかない時もある。一瞬おれの顔を火花が横切ると左の眼に痛みを感じ涙がとめどめなく流れた。しかしこんなことはしょっちゅうだから別段気にもとめなかったのだがその夜はちがった。
ずきずきと痛みを感じ鏡で眼を覗けば真っ赤に充血している。で、もっとよく見てみると黒い瞳の中に小さな点が見える。角度をかえて見ると点は盛り上がっている。これは間違いなくベイビーが撒き散らした火花のかけら、その1mmにも満たない鉄の破片は見事におれの瞳に突き刺さっているのだ。
翌日、街で一番早く開業している眼科へ行きオープン前から居座ること20分、診察は時間通りに始まった。
医者はおれの目を覗きこむとふむふむと言ってギロチン台のような台でおれの首を固定し次に指先で瞼をこじ開け瞬きもできないくらいに強く開ききると針のような物を手に取りそいつでかりかりとおれの瞳をかじくった。
この恐怖は経験者じゃないとわからないだろうが台を握り締めるおれの手はわなわなと震え額からは大粒の汗が流れた。
治療を終えた医者は鉄は取れましたが錆が残る可能性があるのでまた明日いらしてくださいと言った。
おれが力なくはいと答えると医者は言った。
次の方どうぞ!
職安並の対応で診察を終えたおれはおだいじにしてくださいませ〜とばか丁寧にお辞儀をするナースに一礼するとクリニックを後にした。
そして三日経った今、おれの左目は今だ充血は引かないがそれでも回復にむかってはいる。しかしこんなうさぎの目じゃデートにはとても行けないなと思ったがデートの約束もないから困ったことじゃないなと思いなおしたところでこの前の日記を読んでる人ならそろそろこれオチかなと思惑通りの展開を以て今日の日記はこれでおしまい。
体をはらずにネタができることを祈りつつ次回の日記までさようなら。

■20050510(火)  ライヴの一日。
mb_0510123541.jpg 176×144 6K溶接で真っ赤に焼けたおれの首は五日経った今日ついに皮が剥けだした。
そして剥けた皮の下からは白くてつるつるの皮膚が産声をあげる。
そんなことはみなさんどうでもいいよと思ってるでしょう。しかし本人からしたらこの火傷の跡のようなまだら模様の首筋はとってもとっても気になってしかたがなくこれじゃデートに行けないやとがっかりしたけどデートの予定はないからなにも困ったことじゃないなと思いなおしたところでライヴの話しに移りましょう。
5/7土曜はホームグランドであるアニマルハウスにてライヴ。
ホームとは言ったものの車で一時間以上かかる。なぜそんな遠いライヴハウスをホームにしてるのかって話せば長い話しだからまたにする。
とにかくおれたちはアニマルへ向かった。高速に乗りいつものサービスエリアに寄り道。このサービスエリアにはダチロッカーガールが働いていておれたちが立ち寄ると居たり居なかったりだがこの日は居た。カウンター越しにロックなおしゃべりをして出発。
アニマルに着くとリハは始まっていた。このところアウェイが続いた後だけにリハからホームでのやりやすさを実感。
リハを終えるといつもの居酒屋でスタートを待つ、つもりが早すぎてまだ開けてなかったから駅前の商店街をぶらぶらする。
パチンコ屋を発見、つい入ってしまい後悔しながら店を出る。
居酒屋でもう少し時間を潰すとライヴは始まった。
一番目から超ハイテンションで始まり最後のバンドまでいいライヴだった。
その後意気投合した地元のバンドとちょっくら打ち上げ。
前置きが長すぎてライヴの内容が短くなってしまったが楽しいライヴだった。次は東京で二つのライヴハウスを巡るミニツアー、五月病も吹き飛ぶくらいに心踊る。ほんっとに楽しみだ。

■20050504(水)  長野さらば。
mb_0504214438.jpg 176×144 6Kホテルに持ち込んだ荷物をまとめたおれたちはそれを車に積み込むと現場へ向かった。
そして現場に持ち込んだ荷物をトラックに積み込むと二台に別れて街を出た。
遠ざかる現場を背におれたちはおれたちの街へ向かう。
長野の空は青く澄み渡り山に囲まれたのどかな街並の風景は初日に見たときのままなにもかわっていない。ただし右と左は逆さまだけど。
長野自動車道に乗り諏訪湖を見下ろせるサービスエリアでお土産を買ってあとはどこにもよらずにまっすぐ帰った。
会社に着きお疲れさんと言って家に帰る。
部屋で一人ぼうっとする。
とてもさみしい感じがする。
この気持ちは修学旅行から帰ってきた時と同じ感覚かな、懐かしい切なさにしばらく浸る。
約二週間に渡る長野出張の旅はそうして終わった。
明日からはまたこの街で生活していく。ちょっぴりフレッシュな気分。
次の日記は今週土曜のライヴが終わったら書こうかな、毎日読んでくれた人、ありがとう。

■20050503(火)  長野十二日目。
mb_0503235237.jpg 176×144 5K別れは突然やってきた。
長野へ来て今日で十二日目、ついにおれたちは明日帰ることになった。
長野の夜も今夜で終わり‥そう思うとなにかしなくては!と思ったがパルコにすで予約をとってしまっているのでまずはパルコへ行かなくてはならない。
出張ズはと言うとやっぱりパチンコへ行くと言う。
今夜にかぎってまたパチンコっすか?
もちろん。
出張最終日なのに?
あたりまえだよ、出張つっても遊びに来てんじゃねえからな、ステータスはかわらねえよ、おまえもどうせスタジオ行くんだろ?
行きます‥。
なるほど。どこに居てもバンドマンとして楽器をやり続けるようにどこに居てもパチンカーとしてパチンコはやり続けなくてはならないわけだ。趣味はちがうけれどそれにかける情熱は似たようなもんか、そう思うと毎日パチンコばかりしている出張ズの気持ちもなんとなく理解ができた。
パルコへ行きスタジオを終えると楽器屋の人に別れの挨拶をした。
明日帰るけどまた七月にライヴしにきます。
え?明日帰っちゃうの?さみしいなぁ…じゃ今度来たらメンバー連れてうちに寄ってよ!
うん、その時は必ず寄ります!
五階にあるその楽器屋からエレベーターで一階まで下りる間に出張に来てからのいろいろな出来事が頭の中を駆け巡る。
そしておれは思った。
なんだかんだ言って楽しかったな‥。
ホテルまでの帰り道、スクランブル交差点で信号待ちをしながら夜空を見上げる。昨日はホームシックでさみしかったけど今夜は名残惜しくてさみしい‥。
ホテルに着くとふいに携帯が鳴り電話に出ると出張ズがお疲れ会やるから飲みに行こうぜって誘ってきた。
おれはもちろんOK牧場と言って飲みに行った。
出張ズのメンバーと酒を飲みながら長野最後の夜を楽しむ。
そうして長野出張は今夜で終わる。
今度来るのは七月九日、仕事じゃなくてライヴしにこの街へくる。次はどんな思い出ができるのだろうと思うと楽しみでたまらない。

■20050502(月)  長野十一日目。
mb_0502230538.jpg 176×144 3Kパチンコを終えた出張ズは仕事へ行った。
あ、逆か。
仕事を終えた出張ズは‥まあ、どっちでもいいや。
おれは仕事が終わるとホテルへ戻りパルコへ行った。今週の土曜はライヴがあるから出張ズと遊んでばかりはいられない。
もうすっかり見慣れた街並みを眺めつつパルコへ向かう。
パルコへ着くとまっすぐスタジオへ行きドラムを叩いた。が、体が疲れているせいか思うように動かない手足に苛立ちながらパルコ閉店。
帰り道、デパートに寄ってビールを買っていこうと思いながら歩いているとパチンコ屋のネオンがおれを誘う。
気がつくとビール代はパチンコ玉に替わっていた。そしてパチンコ玉は出てきたところへ戻って行く。
ビール代もメシ代も使い果たしてしまったおれは酔っ払いが活気づく街の中をとぼとぼと一人ホテルへ帰る。
スクランブル交差点で信号を待ちながら夜空を見上げる。
そろそろほんとにこの生活にも飽きてきた。別に地元に帰ったところで毎日の生活にたいしてかわりはないがやっぱりどこかさみしく思う。
あぁ‥早くおうちに帰りたい‥。
空腹と疲れがいっそうおれを憂欝にする。そしておれはブルースをうたった。
上を向いて歩こう〜
涙がこぼれないように〜♪
by坂本九
なんだかんだ言ってもこの出張はもうすぐ終わる。あと少しの辛抱だ。帰ったらまずなにをしたいかを考えながら今夜は寝よう。
ホテルに着き部屋に戻ると残っていたお菓子とパックのワインで夕飯をすます。
その後日記を書いて就寝。
また明日。

■20050501(日)  長野十日目。
mb_0501220607.jpg 176×144 3K仕事を終えた出張ズは揃ってパチンコへ行った。
おれも出張ズのメンバーとしてたまにはパチンコに行こうかなと思いパチンコ行きの車に乗り込んだ。
パチンコ行きの車はまるで地元を走るかのように駅から遠く遠ざかって行く。その時おれの脳裏に不安がよぎる、カネがなくなって帰りたくなったらどうするんだろう‥。
パチンコ屋につくとみんなは思い思いに散って行った。おれは店の中をしばらくぶらぶらしてから台を選んで座った。
そして一時間後、カネは尽きた。おれはおれの生活費を吸い込んだ台を一殴りすると店内をぶらぶらした。
出張ズのメンバーはてんでばらばらに座っている、そして誰一人帰る気配はない。おれは蓄膿症のリーダーを探し、見つけると声をかけた。
まだ帰んないすよねぇ?
まだ帰れないねぇ。
カネなくなったらみんなどうしてるっすか?
負け犬は歩いて帰るのが常だねぇ。
そ、そうですか‥。
おれの顔をちらりとも見ずにまっすぐ台を見つめるリーダーの鼻に思いつくかぎりの呪いの呪文を唱えるとおれは店を後にした。
店を出ると午後から降りだした雨がやむ気配もなく降っている。
暗い夜空を見上げたおれはしばらくぼうっと立っていた。
そして店から出てきた客に話しかけた。
駅までの最短コースを教えてください。
そのおばさんは負けたのか勝ったのか知らないが丁寧に詳しく道を教えてくれた。
おれはお礼を言うと教えられたとおりの方角へ向かってかけだした。
それから30分、走っては歩き歩いては走りを繰り返すと見覚えのある通りに出くわした。
おばさんの言ったとおりだ‥。
すでに顔すら思い出せないおばさんに感謝しながら見慣れた道を足早にホテルへ向かう。
ようやくホテルに着いたおれはほっと一息、そして風呂に入った。
その後買い溜めしたビールを飲んでわずかばかりの食料を食べもう二度と出張ズとパチンコへ行くまいと心に誓った。
ベッドに横になると疲れと酔いがおれを襲う。まどろみながら日記を書く。
長野十日目はそうして終わった。
また明日。

■20050501(日)  長野八日目。
mb_0501065015.jpg 176×144 6K仕事を終えた出張ズは揃ってホテルへ帰って行った。
長野へ来て八日目、昼間休みなく仕事して夜は遊びまわってきたおれたちはついに疲れきってしまった。
おれたちは長野に遊びにきたわけじゃない、本来の目的を思い出したおれたちは今夜はゆっくり休むことにした。
ホテルのベットでごろごろしてはっと思う、世間は今日からゴールデンウィークじゃないか!世間は今夜まさにハイテンションじゃないか!こうしてはいられない、とにかく遊びに出よう!と思ったけどごろごろしてるうちにうたた寝してしまい気がつけば十一時、明日も仕事だし今からぶらぶらする気にもなれないしこのまま寝ようかな、と思ってなにか忘れてることに気づき思い出した日記を書く。
今日はこれでおしまい。
画像はおれたちが泊まっているホテル。
また明日。

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