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■20071119（月）
二次会パーティー物語り
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 | [１]
とある日曜日。
おれは結婚式の二次会に出席すべく、藤枝の街に向かっていた。
待ち合わせ場所に着き、ひとりみんなを待っていると、通りの向こうをようすけ(待ち人Ａ)が歩いている。
そしてこっち側に渡って来るのかと思いきや、そのまま素通りして行くではないか。
「ようすけ！」
おれが呼ぶと奴はおれに気づいて手を振った。
そしてそのまま歩き去った。
なんでやねん！
と、心の中でつっこみを入れると、走って奴を追いかけた。
「おーい！ちょっと待ってよ！‥はぁはぁはぁ‥ねえ、ようすけどこ行くの？」
息を切らしておれが尋ねる。
「え？待ち合わせ場所に向かってますけど？」
そう言ったようすけにおれは、
「は？なんで？待ち合わせ場所あっちじゃん！」
と、今走って渡って来た通りの向こう側を指さした。
ようすけは一瞬きょとんとして、それから少し考えて言った。
「あぁ‥聞いてないですか？待ち合わせの場所変更しましたよ」
それを聞いたおれは、
「えぇー！おれにはその連絡網回ってきてないんですけど！」
と、言ったらようすけはへへっと笑ってこう答えた。
「そうですか、でもすぐそこですよ」
そう言ったようすけが指さす方向を見ると、そこはおれがさっきまでいた通り側。
「なんだよ、あっち側かよ！おれわざわざこっち側に渡ってきちゃったじゃん！」
まだ息が上がっているおれは、鼻息も荒くそう叫んだ。
そんなおれを横目に、奴は冷めた口調でこう言った。
「やまださん、横断歩道を渡る気で歩いてくれば、ちょうどいい所まで来たんですよ、そしたらぼくだって渡らないで！って言えたんですから」
まあおばかさん、と言わんばかりのしたり顔のようすけに、おれはなんて言い返してやろうかと考えた。
で、咄嗟に出た言葉は、
「ぐぅぅぅ‥よ、ようすけのくせに生意気だぞー！」
という、スネ夫のようなセリフだった。
当然、「スネ夫か！」と、つっこまれるものかと思ったのだが、奴はすでに聞いてはいなかった。
[２]
待ち合わせ場所に全員が揃うと、おれたちは店に向かって歩いて行った。
とは言っても、その店は待ち合わせ場所から通りを挟んだ向こう側。
もちろん、さっき渡った横断歩道をまた渡り直す。
なぜだ‥
おれは考えずにはいられなかった。
�，覆爾修鵑紛瓩�の店に入るのに、わざわざちょいと向こうの場所で待ち合わせをしたのか。
�∧未謀垢料阿蚤圓辰討譴个茲�ったんじゃないのか。
��もしくは入って待っていてもいいくらい。
�い世辰討舛腓辰圓蟯┐い犬磴鵝�
�イ瓦鮃佑┐訌阿砲�れたちは店に着いた。
[３]
入り口で会費を払い、適当な席に座る。
新郎新婦の登場までもう少し。
「扉が開いたらクラッカーを鳴らしてください」と司会者が言い、みんなはクラッカーを手に取りイメトレをする。
そのうちＢＧＭが大音量で鳴り、司会者がクラッカーの合図をする。
扉が開いてクラッカーが鳴る。
ちょっと照れ臭そうに入ってきた新郎新婦。
実は新郎はキャメルクラッチの初代ボーカリスト。
彼はおれたちの先輩であり友達であり元メンバーである。
そんな彼が結婚するのだから、おれたちだってうれしいし祝福したい。
ほんとにおめでとうございます、そして、末永いしあわせを祈ってます。
[４]
乾杯が終わり、しばらく食べたり飲んだりしていると、ビンゴゲームが始まった。
今日の目玉賞品は、ディズニーのチケットと、ニンテンドーＤＳ。
過去、幾度となくハズレクジを引いてきたおれは、今回こそはと、思う前にすでにあきらめていた。
ただ、エアーギターのふりをして遊ぶおもちゃだけは当てたくないと思った。
なぜなら、ビンゴゲームが始まる前に司会者が、「エアーギターが当たった人はその場で披露してください」と言っていたからだ。
さて、ビンゴゲームが始まってしばらくすると、ひとり、またひとりとビンゴを決めていく者が現われた。
おれはと言うと、なんとリーチがかかっている。
そして次の数字でリーチ一発、「ビンゴ！」と、声高らかに拳を上げた。
順番で言ったら四番目、だか五番目で、こんなに序盤でビンゴになったのは初めてのことだった。
さ〜て、賞品はなにかな？
の前に、もう一度クジを引かなければならない。
そしてそのクジに賞品の名前が記されているのだ。
十字を切って箱に手を入れる。
掴んだ紙を恐る恐る開く。
紙に書いてある文字を読む。
『エ アー ギ ター』
オーノー！！なんてこった！よりにもよって一番引きたくない賞品を当ててしまったぜ！！
青ざめるおれに司会者は何が当たったか聞く。
おれは答える。
喜ぶ司会者。
しかしとりあえずエアーギターをするのは後でということになった。
そしてビンゴゲームはまだまだ続き、その間おれはどんなエアープレイをすればみんなにうけるのかを、必死で考えていた。
あ、その前にどんなもんでやるのか見てみよう。
袋を開けて中を見ると小さいおにぎりみたいな機械が入っている。
説明書によると、ボタンを押すと音楽が鳴るのでそれに合わせて振ってください、振ると音が強調されます、ピックのように振って楽しんでください、と書いてある。
つまり、この機械はおにぎりほどの大きさだが、いちようピックに見立てて作ってあるのだ。
説明書を読んだおれは、どんな音がするのか試してみようとボタンを押した。
しかし、押せども押せども音は流れてこない。
あれ？と思い、もう一度説明書を見る。
よく見ると「電池別売り」と書いてあるではないか。
ウハハハ、ラッキー。
電池がないんじゃ音が出ない、音が出ないんじゃエアーギターもできない、ってことはしなくていいってことになる。
ほっと一安心したおれはエアーギターのことなど忘れて心行くまでビールを飲んだ。
[５]
それからビンゴが終わり、司会者が思い出したようにエアーギターのことを言ったが、ほんとに電池がないということでこの話しはなくなった。
[６]
ビンゴゲームが終わり、新郎から最後の一言を聞くと、このパーティーは終了した。
そして、帰った。
[７]
ちなみに画像は撮り忘れた。
なので、初冬が魅せる、美しい欲望の青空、を添付した。 | | |
