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■20080329（土）
〜未来の日記〜 ��
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 | 「まあまあ、そう慌てるもんじゃないよ君たち。もう少しこの時を楽しもうではないか」
そう言って博士は酒を注いでは飲み干しました。
「なあ博士よぅ、せっかくここまでポリ公から逃げてこれたのによぅ、こんなとこでのんびりしてたらまたとっ捕まっちまうかもしれねえじゃねえかよぅ」
「そうよ、今捕まったらそのまま油工場に連れていかれちゃうわ」
二人はそう言いつつも、酒を飲むペースが上がりつつあり、博士は博士でちょっと減ってはすぐ注ぎ足すものだから、もう、どれくらい飲んでいるのかわからなくなってきました。
「ところで博士よぅ、もうひとつの星にはどうやって行くんだぁ？」
「それなんだがインディ、私はここへ来さえすればきっと思い出せると思っていたんだ。しかしどうもダメなんだ。さっぱり思い出せない。いや、それどころかこの場所でよかったのかどうかさえも怪しく思えてきてねえ、正直、困ってしまったんだよ、はははは」
博士はそう苦笑いしてまた酒をぐびっと飲み干しました。
それを見たインディもつられて笑い、
「博士よぅ、そりゃあほんとに困ったもんだなぁ、はははは」
と言ったと思ったら博士の首を両手で掴み、
「おめえこの野郎ぅぅ！ははははぁじゃぁねえだよぅぅ！」
と言ってゆさゆさと揺すりました。
博士は苦しそうな顔をしながら片手でインディの手を掴み、方手で持っているグラスを揺らしながら、
「待て、待ってくれインディ！ちょっと話しを聞いてくれないか？君たちの生死にも関わることなんだ！」
と言いました。
それを聞いたインディは、
「生死ぃ？」
と言って掴んでいた手を離しました。
博士は肩で大きく息をし、ふぅ〜と言ってグラスに残っていた酒を飲み干して言いました。
「そうなんだインディ、生死、と言うよりは君たちの存在に関わることなんだ」
「博士、わかるように説明してちょうだい」
クローバーがそう言うと博士はもう一度大きく呼吸をし、そして話し始めました。
「ああ、わかった。いいかい、これはとても難しい話しなんだが、私は過去からタイムスリップしてきたと言ったね？そしてこれから元居たところに帰るとするじゃないか、するとどうなると思う？過去では私の存在が消えたからこの星が誕生し、そして君たちが存在しているのかもしれない、なのに、私が消えた時間に戻り、あちらでその後の生涯を過ごしてしまうとする、結果これまでとは違った歴史が始まり、となれば君たちの存在、いや、この星自体が無くなってしまうかもしれないと思うんだ‥いやいや、実のところ過去へ戻りたいと願ったのはそれが目的だったのだが‥だがどうなのだろう、君たちやここにいる者たち、更にはこの星とこの星の住人たち、過去からひょっこり現れた私が一方的に不幸な者たちだと決めつけていいのだろうか‥この星を認め、この星で我が生涯を終えるのが正しいことなのではないかと‥」
「なあ博士よぅ、言ってる意味がさっぱりわかんねえんだがよぅ‥」
「ヒューマンオイル、あれは私の発明なんだ。過去の私の‥」
そう言って博士はごくりと酒を飲むと、話しを続けました。
つづく | | |
